「除湿の基礎」では、除湿の方法について学びます。 除湿方法を大きくわけると「冷却除湿」「化学除湿」「圧縮除湿」の3つになります。この中で「化学除湿」を「吸着除湿」「吸収除湿」の2つにわけ、4つの除湿方式として説明します。 いずれも水や空気、あるいは乾燥剤などの性質を利用して除湿を行いますが、それぞれがその特長に応じた用途に用いられます。また除湿性能以外で、使用エネルギーの種類や量にも特長があります。
冷却式除湿とは、空気を冷やしていくと相対湿度が高くなり、飽和状態(100%RH)に達した時点で水蒸気が凝縮して水になる原理を利用した除湿方法です。
業務用の除湿機や家庭用除湿機にも採用されています。エアコンの除湿機能もこの冷却除湿方式が使われています。 この方式では除湿のため空気を冷やすので、除湿後の空気を利用する場合、温度が低すぎると再熱ヒーターを用いて温度を上げる必要があります。また除湿のために温度をさげていくと、水分が凍結してしまうため、低い露点での除湿は困難です。
※コンプレッサー式の除湿機ではタンクに除湿にされた水分がたまります。エアコン冷房時に室内機から出る排水は室内機で冷却された空気から除湿された水分です。
冷却除湿の場合、除湿した空気の露点温度が低くなる(出口露点温度5℃程度以下)と、冷却コイルに流れる冷媒ガスの温度が0℃以下になるため、冷却コイル表面に結露した水が凍って霜になります。この霜が成長していくと冷却コイルが目詰まりして空気が流れなくなり、結果として、除湿能力の低下を招きます。
これを防ぐためにヒーターなどでデフロスト(除霜)を行う必要がありますが、デフロスト中は冷却運転を停止するため除湿もされなくなります。
ルームエアコンの除湿機能には「再熱除湿」と「弱冷房除湿」の2種類があります。
「再熱除湿」:冷房により「冷却除湿」を行って湿度を取り、温度の下がった空気を排熱やヒーターによって暖めてから吹出します。除湿能力が大きく、室温を下げることなくカラッとした空気によって肌寒さを押さえ、じめじめした梅雨時にも快適な環境が得られますが、再熱の熱源によっては消費電力が大きくなります。各メーカーの中・上位機種の標準機能です。
「弱冷房除湿」:文字通り弱めの冷房により「冷却除湿」を行います。冷却が弱めなので除湿量もそれほど多くはありませんが、通常の冷房よりも部屋の温度の下がり方はゆるやかになります。また消費電力も通常の冷房運転よりも少なくなります。
※除湿機能はエアコンメーカーによって差異があります。エアコン選択の際には各社のカタログ等をご参照ください。
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