例えば10℃の水をヤカンで80℃まで熱した場合、「水」という液体の状態は変らず温度だけがかわり、その温度変化は実際に温度計で見ることができます。この温度変化が顕熱です。
温度の変化が「顕わ」になるので顕熱と呼ばれます。
蒸発熱・気化熱(水から水蒸気)、凝縮熱(水蒸気から水)・溶解熱(氷から水)・凝固熱(水から氷)これらが「潜熱」です。
先ほどのヤカンを熱し続けると、100℃に達してそこからは温度は上がらずに「水(液体)」が「水蒸気(気体)」に変化します。また水を冷やし続けると、0℃に達してそこからは温度が下がらずに「水(液体)」はしだいに「氷(固体)」になります。
・「100℃の水」→「100℃の水蒸気」
・「0℃の水」→「0℃の氷」
このような状態の変化に費やされるのが潜熱です。
物質の温度変化(上昇、下降)にしたがって出入りする熱を顕熱といい、一方、物質の状態変化(蒸発、凝縮など)にしたがって出入りする熱を潜熱といいます。
潜熱(せんねつ)という言葉を日常生活で耳にすることはほとんどありませんが、身近なところにある潜熱の例を紹介します。
夏場に打ち水をすると、すこし涼しくなったように感じます。これは打ち水が蒸発する際に、蒸発潜熱によって熱せられたアスファルトの熱を奪うからです。
注射のときにアルコール脱脂綿で拭われるとその部分がヒヤリとします。これもアルコールが蒸発するときに熱(体温)を奪うからです。人間の発汗機能にも潜熱が利用されています。運動して体温が上がると汗をかきます。これは汗が蒸発する際に気化熱により上昇した体温を下げるためのメカニズムです。
エアコンや冷蔵庫の冷却もこれと同じ原理が用いられています。フロンガスなどの冷媒が冷却器という部分で液体から気体に変わるとき、気化熱により周囲から熱を奪い冷気をつくりだします。(気体となった冷媒は別の部分で再度液体にもどり、冷凍装置の中を循環しています。また気化の際に奪った熱は室外機から放出されます。エアコンの室外機から出る熱い風はこの放出される熱です。)
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