湿度をあらわす「相対湿度(%)」と「絶対湿度(kg/kg)」という2つそれぞれの目的の違いを解説します。
相対湿度は容器の最大量に対して何%の水蒸気が入っているか、つまり空気中の水分の「割合」を示す尺度です。これを電車にたとえれば、相対湿度50%=座席が50%埋まっているということになります。ただし相対湿度だけでは乗客の混み具合がわかるだけで、実際の乗客の人数やその電車の乗車定員はわかりません。お盆や正月の帰省ラッシュ時の「乗車率が120%を超えて…」というニュースのように、混み具合を知りたい場合はそれだけで十分です。
一方、絶対湿度は、空気中の水分の「量」を示します。これを同じように電車でたとえると、絶対湿度50kg/kg=乗客数が50人であるということになり、「何人の乗客が乗っているか」がわかります。この場合、乗客数はわかりますが、その電車の乗車定員がわからないため、電車が混んでいるのか空いているのかがわかりません。
以上のことから、相対湿度と絶対湿度、それぞれの湿度があらわすものが何であるかがつかめたことでしょう。さてここで、どちらの湿度の場合にも「乗車定員」がわかれば、相対湿度では乗客数、絶対湿度では混み具合がわかることに気づきます。この例でいう「乗車定員」にあたるのが、「温度」ということになります。
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